癌悪液質の改善剤および癌悪液質の改善方法(特許6974892号)概要

本発明は、癌悪液質の改善剤および癌悪液質の改善方法に関する。

癌性食欲不振-悪液質症候群(CACS)と呼ばれることが多い癌悪液質は、癌の末期
における多因子性症状である。癌悪液質の症状は、特に体重減少であり、その他に低栄養
状態、貧血などが挙げられる。癌の末期における悪液質を治療する方法として、生存期間を延ばせなくても、これらの症状を改善または緩和することにより生存期間におけるQOL(クオリティオブライフ)やADL(アクティビリティーズオブデイリーリビング)をできる限り高めることが求められている。
本発明が解決しようとする課題は、新規な癌悪液質の改善剤を提供することである。
本発明者らは、歯髄由来幹細胞の培養上清、または培養上清に由来するエクソソーム等
の微小粒子が、癌悪液質モデルマウスの悪液質の諸症状を改善できることを見出した。