血液浄化療法(LDLアフェレシス療法)とは
LDLアフェレシス療法は、悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪、炎症性物質など、生活習慣病の要因となる成分、さらにはウイルス・毒素といった病因物質を血液中から直接取り除く予防医療です。
専用の「ろ過膜」や吸着カラムと呼ばれるフィルターを用いて、血液中の不要な成分を分離・除去し、浄化された血液を体内に戻します。これにより、血管や全身の健康状態を改善・維持することを目指します。
この治療法は、大学病院をはじめとする医療機関で数十年にわたり保険診療として行われてきました。消化器疾患(潰瘍性大腸炎、ウイルス性肝炎)、循環器疾患(閉塞性動脈硬化症、家族性高脂血症)、膠原病や皮膚疾患など、幅広い領域で実績があります。ただし、専門的な医療技術と設備が必要なため、提供可能な施設は限られています。

LDLとは?
LDLとは「Low Density Lipoprotein(低密度リポタンパク)」の略称で、一般的に悪玉コレステロールと呼ばれるものです。血中のコレステロールとアポリポタンパクが結合した物質で、血管壁に蓄積して動脈硬化を引き起こす原因となります。
脂肪には「脂肪酸」「中性脂肪」「コレステロール」「リン脂質」の4種類があり、それぞれ体のエネルギー源や細胞膜の構成成分として欠かせません。
LDL-コレステロール(悪玉コレステロール)は肝臓で作られたコレステロールを全身へ運ぶ役割を担っています。しかし過剰になると血管内に沈着し、動脈硬化を進行させる要因となります。狭心症や心筋梗塞、脳梗塞の発症リスクが高まるため注意が必要です。
一方、HDL-コレステロール(善玉コレステロール)は、余分なコレステロールを肝臓へ運び、血管を守る働きをします。HDLが不足すると、動脈硬化の進行リスクがさらに高まります。

治療の方法
1.採血と分離
まず体から血液を採取し、専用の吸着器で悪玉コレステロール(LDL)を選択的に除去します。
2.吸着とろ過
吸着器によってLDLコレステロールを除去しつつ、血管を拡張させるブラジキニンという成分が産生され、血流の改善が期待されます。
3.返血
浄化された血液を体に戻します。
治療は全自動で進行し、一回あたり約2〜3時間で完了します。
治療に使用する装置
遠心型血液成分分離装置(スペクトラオプティア)
この治療には「スペクトラオプティア」という遠心式血漿分離装置を使用します。
遠心分離によって血漿と血球を分離し、血漿からLDLコレステロールを取り除いた後、浄化された血液を再び体内に戻します。
このシステムは低流量にも対応可能で、末梢血管からの処理も可能です。

スペクトラオプティア
カラムを用いた血漿交換
スペクトラオプティアは併用医療機器となるカラムをスペクトラ オプティア用血液回路に組合せることで、血漿成分を処理することが可能です。

吸着型血漿浄化器(リポソーバー®)
リポソーバー®は、血漿中のアポリポ蛋白Bを含むリポ蛋白(LDL、VLDL、Lp(a))を選択的に吸着・除去するためのカラムです。
マイナス荷電を持つデキストラン硫酸をセルロースゲルに固定し、アポ蛋白Bのプラス荷電と静電的に結合させることで、LDLなどを効率的に除去します。
使用目的
分離した血漿から、動脈硬化の原因となるアポリポ蛋白B含有リポ蛋白を取り除くことを目的としています。
適応疾患
リポソーバー®を用いたLDLアフェレシス療法は、主に以下の疾患に適応されます:
・家族性高コレステロール血症
・閉塞性動脈硬化症(ASO)
・巣状糸球体硬化症(FSGS)
・難治性高コレステロール血症に伴う糖尿病性腎症(重度の尿蛋白を伴う症例)

リポソーバー®
リポソーバー®の吸着メカニズム
リポソーバー®の内部には、マイナスの電荷を持つデキストラン硫酸がセルロースゲルの表面に化学的に固定されています。
血漿中に含まれるLDL、VLDL、Lp(a)のアポ蛋白Bはプラスの電荷を帯びているため、デキストラン硫酸と静電気的に結合。
これにより、ターゲットとなる脂質成分が吸着・除去され、血液が浄化されます。
不要な成分だけを取り除き、必要な血液成分はそのまま残すのが大きな特徴です。

リポソーバー®の性能
1.高い選択性と吸着力
LDLコレステロールを中心としたアポリポ蛋白B含有リポ蛋白に対し、高い選択性と吸着容量を持ちます。
2.HDLはほぼ維持
善玉コレステロール(HDL)はほとんど減少せず、必要な成分は温存されます。
3.血漿成分への影響が少ない
アルブミンなど、脂質以外の重要な血漿成分にはほとんど影響を与えません。

臨床例
LDLアフェレシス療法では、治療前後で血中リポ蛋白の濃度が顕著に低下することが多く報告されています。
例えば、LDLコレステロールは治療直後から明確に減少し、HDLコレステロールはほとんど減少せず、血流の改善が期待されます。
このような効果は、動脈硬化の進行予防や再発防止にも役立ちます。


血漿交換の流れ

血漿交換・吸着治療の流れ
①採血・抗凝固剤の混和
血液がスペクトラ オプティア用血液回路に入り、血液が固まらないよう抗凝固剤と混ぜられます。
②血漿と血球の分離
血液は遠心分離装置に送られ、赤血球や白血球などの血球成分と血漿(血液の液体成分)に分けられます。
③LDLコレステロールの吸着
分離された血漿は吸着カラムを通過し、悪玉コレステロール(LDL)や不要な脂質成分が吸着して取り除かれます。
④浄化された血液の返血
処理を終えた血漿は、血球成分と再び合流し、きれいになった血液として体内へ戻されます。
治療の対象となる方
当院では、生活習慣病の標準治療だけでは十分な効果が得られなかった生活習慣病などに対して、予防医療の一環として自費診療によるLDLアフェレシス療法を行っています。
- 脳梗塞・心筋梗塞のリスクが高い方(糖尿病や喫煙歴のある方など)
- 生活習慣病の標準治療を受けても再発やリスクの高い方
- 血液検査に異常はないが動脈硬化が進んでいる方
- 難治性のアトピー、突発性難聴、加齢黄斑変性など
以下の方には治療をお断りする場合がございます。予めご了承ください。
- 生活習慣病の標準治療を受けていない方
- 医師の診察で適応外と判断された方
- 1回での完治を期待されるなど、治療の目的をご理解いただけない方
- 治療リスクの理解が難しい場合
期待できる効果
- 動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールや中性脂肪などの直接的除去
- 血栓やプラークの予防
- 血管内皮機能の改善
- 血流の改善 など
治療の流れ
当院は「標準治療が最優先」という大前提のもと、LDLアフェレシス療法は補助療法であることをご理解いただいた方にのみ治療をご提供しております。
STEP 01/お問い合わせ・ご予約
完全予約制です。お電話・WEBにてお問い合わせください。

STEP 02/カウンセリング
治療内容やリスク、費用などを詳しくご説明し、同意をいただいたうえで実施します。保険診療で受けられる病気の場合は、関連病院等へご紹介いたします。
※治療を安全に行うために、状況に応じて別途検査(血液検査・レントゲン・心電図など)が必要となる場合がございます。

STEP 03/治療(約3~4時間)
当院は安心・安全な治療を最優先し、患者さまお一人に対して医師・看護師が丁寧に治療にあたります。プライバシーに配慮した個室で治療を行います。リラックスしてお過ごしいただけます。

STEP 04/結果(約2週間後)
治療前後の血液データを比較し、効果をご説明します。
LDLコレステロールや中性脂肪の数値変化を確認いただけます。

血管老化を予防する積極的な対策として
定期的な健康診断や服薬治療を続けても、LDLコレステロールや中性脂肪が高いままの方、動脈硬化が進行している方は少なくありません。
「症状が出てから治療する」ではなく、発症前の段階でリスクを下げるための“予防医療”として、LDLアフェレシス療法は新たな選択肢となり得ます。
料金表について
【治療時間】 約0~0時間
【料 金】 初回:00,000円(税込) 2回目以降:000,000円(税込)
1回の治療でも血液中の不要物質を除去する効果が期待できますが、定期的に行うことで血液の粘度が下がり(サラサラになり)、動脈壁への付着を予防しやすくなります。
そのため、生活習慣病など慢性疾患に対しては、治療による予防効果が期待されます。定期的な治療をお勧めしています。
初回診察予約料:00,000円(税込)
※体調がすぐれない方や血管が非常に細い方など、身体の状態によっては治療を実施できない場合があります。治療の適応については、必ず医師による診察と判断を経たうえで行われます。
治療が決定した場合、初回診察料は治療費用に充当されます。
※治療を安全に行うため、必要に応じて血液検査・レントゲン・心電図などの別途検査が必要となる場合がございます。
キャンセルポリシー:ご予約後の変更やキャンセルには、以下のキャンセル料が発生します。
- 7日前:(受診日の前週の同曜日)~前日まで 治療費用の10%
- 当日:治療費用の50%


