『人間100歳時代』を支える鍵となる、『SGF』を用いた修復医療

平均寿命が高まる現在、『人間100歳時代』が提唱されるようになりました。100歳を超えても心身ともに健やかで美しい状態を保つには、細胞を若々しく健常な状態に保つ必要があります。年齢とともに衰える細胞のエイジングケアを促す、多くの方にとっての願いを、『SGF(乳歯歯髄幹細胞培養上清液)』が実現します。

SGF(乳歯歯髄幹細胞培養上清)とは

SGF は、医学博士・古賀祥嗣によって開発された、同クリニック独自のプロトコルによるヒト乳歯歯髄幹細胞培養上清液——間葉系幹細胞である乳歯の歯髄幹細胞を培養した際につくり出される液性成分です。
間葉系幹細胞は、骨髄、脂肪組織、胎盤組織、臍帯組織、歯髄などから得ることができますが、なかでも乳歯歯髄は、サイトカインやエクソソーム、成長因子といった生理活性物質( 成体に作用し、種々の生体反応を調節する物質) が豊富に含まれており、成人の歯髄や他の幹細胞と比較しても、パラクライン効果が高いことが明らかになっています。
パラクライン効果とは、細胞の分泌物が、近接する細胞や組織に直接作用することをいいます。幹細胞上清液を用いた医療は、このパラクライン効果をねらったもので、幹細胞が分泌するサイトカイン、エクソソーム、成長因子など( これらをパラクライン因子といいます) が、上清液を投与した患者様の幹細胞に作用し、老化や損傷などによって機能が低下した部位に細胞を集めることによって、組織が再生されます。
SGF は、8 〜12 歳までの乳歯の歯髄内にある幹細胞を培養し、その培養液を吸引・洗浄後、回収用の培養液を添加します。そして、その48 時間後、専用のフィルターで幹細胞を除去。顕微鏡で確認し、細胞が1つも見られない状態にしてから作製します。
また、安全と品質を守るため、10 種類のヒトウイルスチェックを行い、培養途中の細菌やエンドキシン( 内毒素/細菌の細胞壁に存在し、その菌体の破壊によって湧出してくる毒素) 濃度を測量して、上清液にウイルスや細菌などが確実にない状態にしています。
このように徹底した管理下で作製されたSGF は、規格化された上清液であり、点滴静脈注射、局所注射、点鼻投与、点眼投与など、様々な効率的な投与方法が選択可能です。
「精巣機能改善剤および精巣機能改善方法」「癌悪液質の改善剤および癌悪液質の改善方法」をはじめとする様々な特許も取得しており、その安全性と有効性が証明されています。

サイトカイン・エクソソームなど、多くの生理活性物質を含むSGF

SGFには、

・免疫システムの細胞から分泌され、標的細胞に特定されない情報伝達を担うタンパク質『サイトカイン(cytokine)』
・サイトカインの一群であり、Gタンパク質共役受容体を介して作用を発現する塩基性タンパク質『ケモカイン(Chemokine)』
・体内で特定の細胞の増殖と分化を促進する内因性タンパク質『成長因子(Growth Factor)』
・離れた細胞や組織への情報伝達をし、適応免疫応答の媒介、組織修復、神経伝達や病原性タンパク質の運搬などの役割を担う『エクソソーム(Exosome)』

など、多くの生理活性物質が含まれています。

これらの物質の働きにより、修復医療やエイジングケア医療、美容医療が、従来よりも精密かつスムーズに行われるようになりました。

 

幹細胞移植の限界を補うSGF

従来では、再生医療を支えるものは幹細胞移植であり、多くの医療機関で支持されていました。しかし、幹細胞移植には「細胞を移植する過程で、腫瘍化が起こりやすい」「がん化のリスクがある」「規格化、投与法、保存性、培養法などの問題がある」など、普及するには限界がある点が否めなかったことも事実です。

その点、SGFはあらかじめ製造して成分分析を行うことで規格化したものを使用でき、大量生産が可能になります。

幹細胞移植が直面していた問題を解決し、効率性と効果性をさらに高めているSGFは、今後の再生医療における転換期を支える存在となるでしょう。

 

SGFによって期待される効果

SGFを再生医療に活用することにより、

・修復医療
・エイジングケア医療
・美容医療

において、多大な効用が期待されるようになります。

 

修復医療

SGF(乳歯歯髄幹細胞培養上清液)には、数百種類以上もの生理活性物質が含まれています。そのため、SGFを点滴や点鼻薬にて投与すると、エクソソームをはじめとした液性因子がパラクライン効果を発揮され、多くの疾患に対して、発症リスクの軽減や回復が期待できます。

SGFを活用することにより、

・前頭葉機能及び認知機能の強化
・血管内細胞機能の強化
・精巣機能の改善

などの効用が期待できたことが、事例として挙げられています。

 

SGF投与によるテロメアへの影響

SGFが修復医療、美容医療に有効活用されている大きな理由が「テロメア」にあります。テロメアとは、私達の染色体の端にある、構造体の一つです。染色体を保護する役割と、細胞分裂の際に染色体をコピーする役割があります。

この構造体が、人の寿命や老化のカギを握っている要素だということが、ノーベル賞受賞生物学者・ブラックバーン博士らの研究で判明しております。細胞分裂を繰り返すほどにテロメアは短縮していきます。テロメアの長さが短くなるほど細胞は老化している状態なため、病気に罹りやすくなります。見た目においても、シワやシミ、たるみなど、老化が目立つようになります。

SGF投与治療にはテロメア短縮抑制作用・伸長作用があることが判明しています。SGFに含まれる生理活性物質の働きによって、細胞活性化が促進されるためです。

SGFを1ヶ月40ミリリットル投与する治療を短期間から長期間継続することで、老化とともに上昇傾向にある「テロメア年齢」の数値が下がったという結果が出ています。

 

エイジングケア医療

SGFは、エイジングケア医療の手段の一つとして、男性に多い悩みの改善にも役立つことがわかりました。『ED(勃起機能の低下)』『AGA(男性型脱毛症)』は、SGFによる働きが期待できる悩みだと言えます。 

 

SGFによるED治療

通常のED治療では、血管内皮細胞にある勃起を促す物質に働きかけますが、血管内皮細胞の機能に劣化が見られる場合、物質の分泌は行われません。SGFでは血管内皮細胞の機能を正常化する働きを持ち、薬を使用せずとも症状の改善を促します。

 

SGFによるAGA治療

SGFを頭皮に直接注入し、毛母細胞を刺激して発毛機能を高め、発毛・育毛サイクルを整えます。毛髪が必要とする栄養を運搬する機能も正常化し、一時的ではなく長期的な毛周期サイクルを正しい状態に戻し、健全な毛髪を保ちます。

数ある検査方法のなかで、注目度を高めている方法が『テロメアテスト』です。

テロメアとは、染色体の端にある部分で、加齢や寿命、遺伝子の強さに影響を与えるものです。長ければ長いほど健康寿命が良好な状態に維持されますが、残念ながら細胞分裂を繰り返すたびに短くなるという特徴があります。また、テロメアが短くなるにつれて、加齢による疾病や老化のリスクが高まります。

SGF治療を導入することで、これらの問題を解決することが可能です。しかし、それが実現できたかを具体的な数値で確認するには、テロメアの状態を検査する必要があります。そこでテロメアテストを用いることで、老化の状態や遺伝子の疲労度、遺伝子年齢などを調べられるようになり、SGF治療の成果を可視化できるようになります。

目的に合わせて検査機器を活用

テロメアテストのほかにも、当院ではさまざまな検査機器をご用意しています。

糖尿病のような疾病への治療を行う場合には、血液検査を行います。この場合、SGF治療によって血糖値に変化が見られたかを数値化することが目的です。脳梗塞や心筋梗塞発症リスクを評価するための『LOX-index』、アルツハイマー病の早期発見をするための『MCI(軽度認知障害)スクリーニング検査』などの検査機器も導入しています。